脱毛サロンは美容系の業種の中でも、初心者、未経験の方が結果を出しやすいといわれています。でも「本当に美容業界、未経験だけど大丈夫？」「脱毛サロンって儲かるの？」と不安になりますよね。そこで、本記事では未経験者の方が疑問に感じることをまとめて解決いたします。未経験の方でも脱毛サロンを開業できる理由や、開業の方法、成功の秘訣などをわかりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてくださいね

※2023年3月の情報です。

未経験者でも脱毛サロンの開業が可能な3つの理由

未経験の方が脱毛サロンを開業可能な理由は以下の3点です。さっそく詳しく解説します。

• 高度なスキルの習得や資格の取得が不要
• 自宅の一室で開業可能
• 業務用脱毛機と備品さえあれば施術できる

高度なスキルの習得や資格の取得が不要

業務用脱毛機を用いた脱毛の施術には、高度なスキルは不要です。効果が出る脱毛マシンさえあれば、2週間ほど練習をするだけでお客様にしっかりと施術することができます。また脱毛の施術には国家資格や民間の資格などは必要がありません。脱毛機メーカーの多くは、販売後にインストラクターによる講習を実施していますので、どなたでも問題なく技術を習得できるでしょう。

自宅の一室で開業可能

脱毛サロンの形態は以下のように分類できます。
・マンションや自宅の一室で開業するサロン
・商業ビル等のテナントを借りて開業するサロン

何台も業務用脱毛機を導入して、多くのスタッフを雇用する場合にはテナントが必要になります。しかし、小規模なサロンであれば自宅の一室で開業可能です。具体的には施術用のベッドと業務用脱毛機を配置できればオッケー！物件を借りるための初期費用や、内装の工事などの費用は最小限ですみます。

業務用脱毛機と備品さえあれば施術できる

脱毛サロンの開業に必要なものは業務用脱毛機と各種備品です。もっとも高額なのは脱毛機。機種やメーカーにもよりますが100万円から600万円ほど必要です。備品はベッドやリネン、施術用のジェルやガウンなど。これらは合計しても10万円ほどです。

シミュレーション！脱毛サロンはどれくらい儲かるの？

では脱毛サロンを開業すると、どれくらいの利益が出るのでしょうか？
「本当に儲かるの」と気になる方のために、脱毛サロンの利益をシミュレーションしてみました！ シミュレーションの前提は以下の通りです。

脱毛料金：全身脱毛1回あたりの単価は2万円
各種経費：家賃10万円、水道光熱費5万円、消耗品費5万円、広告費10万円
マシン代の返済：1ヶ月あたり11万6000円※
営業日：25日
1日の顧客数：4人
※500万円、年利14%、元利均等返済方式の60回分割にて計算

上記の条件でシミュレーションをすると、売上とざっくりとした利益は以下の通りです。

サロンを開業してすぐに売上が入金されるわけではないので、開業前に運転資金として6ヶ月分の経費と返済資金を用意しておくと安心です。上記シミュレーションでの経費と返済金額の合計は41万6000円。最低でも249万6000円の運転資金を確保してから開業するとよいでしょう。マシン代や運転資金込みで、銀行等から創業融資を受けることも可能です。

未経験者が脱毛サロンを開業するための7つのステップ

ではさっそく脱毛サロン開業の準備からオープンまでの7つのステップをチェックしていきましょう。

1. 1.事業計画書を作成する
2. 2.開業届と青色申告申請書を税務署に提出する
3. 3.店舗探し&賃貸借契約の締結
4. 4.業務用脱毛機の選定と購入
5. 5.備品や消耗品の購入
6. 6.広告やDMの作成
7. 7.メニューや契約書の作成

1．事業計画書を作成する

まずは事業計画書を作成します。銀行等から融資を受ける場合は事業計画書の作成は必須です。融資を受けない場合も、お店のコンセプトや当面のキャッシュフローを把握するために、事業計画書を作成しておきましょう。事業計画書に盛り込むべき内容は以下の通りです。

・代表者やスタッフの経歴・スキル、過去の実績
・開業の動機（融資を受ける場合）
・サロンのコンセプト
・ターゲットとする顧客
・自サロンの強みや他店との違い
・メニューの構成
・店舗のイメージ
・立地
・競合分析
・スタッフの人数と役割
・集客方法
・創業時の集客予想
・投資金額、必要な資金、開業1年間の収支予測

事業計画書を作成する際は、自社の強みや競合と比較した際の優位性と、集客方法、収支予測にとくに力を入れましょう。この3つをしっかりと練っておけば開業後に「お金がない！」「お客さんがこない！」といった窮地におちいるリスクを軽減できます。

2．開業届と青色申告承認申請書を税務署に提出する

これまで事業を営んだことがない方が、事業をスタートする場合、税務署に開業届を提出する必要があります。開業届には、代表者の氏名や、住所、決まっていれば屋号を記載します。開業届は事業開始から1ヶ月以内に提出すると定められています。

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開業届と同時に「青色申告承認申請書」を、あわせて提出することをおすすめします。青色申告承認申請書とは、確定申告の種別を「青色申告にしてください」とお願いをする書類です。確定申告には、白色申告と青色申告の２種類があり、青色申告のほうが節税効果が高いのです。開業届と同時に提出しておくとよいですよ。

ダウンロードはこちら

いずれの書類もe-Taxという国税庁の確定申告システムからオンラインで送付できます。
e-Taxの利用開始はこちらから！

※補足※保健所に届け出が必要になるケース

脱毛サロンを開業する際、保健所への届け出は基本的に不要です。しかし、以下の施術をする場合は保健所へ届け出て設備を整え、検査を受ける必要があります。

・マツエクやまつげパーマ
・フェイス部分のシェービング

3．店舗を探す・契約する

店舗の立地は、脱毛サロンの成功を決定づける要素の1つです。公共交通機関が発達しているエリアなら駅チカ、マイカー移動が多い地域なら駐車場付きの物件など、通いやすさを重視して選びましょう。

個人サロンの場合、広さよりも隠れ家的な要素が喜ばれる傾向にあります。そのため、マンションの一室を借りて脱毛サロンを運営しているオーナーも少なくありません。

自宅の一室を利用してサロン開業する場合は、店舗の賃貸契約は不要です。ただし賃貸物件の場合は、サロン経営が可能かどうかを不動産会社や管理会社に確認しておきましょう。

4．業務用脱毛機を購入する

立地や物件よりも大切といえるのが、業務用脱毛機選びです。業務用脱毛機の性能、知名度がベッドの回転率や集客を決定づけます。脱毛機を選ぶときは、以下の項目にそってチェックするとよいですよ。

・サロンのコンセプトに合っている？
・ランニングコストが優れている？
・効果が出る脱毛機？
・集客可能な脱毛機？
・脱毛機メーカーのサポートや保証がしっかりしている？

脱毛機のスペックも大切ですが、集客や経営サポートも重要。トータルのバランスが優れている脱毛機を選びましょう。

5．備品や消耗品をそろえる

脱毛サロンに必要な主な備品は以下の通りです。

・施術用ベッド
・シーツやタオルなどのリネン類
・ガウン
・施術用ジェル
・使い捨て紙ショーツ

物販も行う場合は、上記に加えて店販用のコスメアイテムの仕入れも必要です。

6．広告やDMを作成する

未経験の方が実行しやすい脱毛サロンの集客方法は、ポスティングやSNS、ポータルサイトの活用です。チラシのポスティングや配布は、オーナー様が行えば費用がかかりません。オーナー様が配布する場合は、以下の点にご注意ください。

• 個人宅の敷地には入らない
  集合住宅の場合は管理人に許可を得る
• 広告の投函を禁止している場所は避ける

時間がない場合は業者に依頼してもよいですね。折込チラシであれば、5000部を3万円弱で配布できます。

7．メニューを作成する

脱毛サロンのメニューは、サロンのコンセプトにも直結します。ターゲット顧客によってメニューも変わってきます。たとえば「働いている女性をターゲットにした脱毛サロン」であれば以下のメニューは必須です。
・全身脱毛
・VIO脱毛
・顔脱毛
・部位別脱毛

これらのメニューをコース契約にするのか、部位別にするのかも決めておきましょう。コース契約があれば、オープン当初からまとまった売上を確保しやすいです。一方で、カウンセリングの難易度は高まります。都度払いのサロンはお客様に足を運んでもらいやすい分、リピーター化に課題があります。いずれもメリット・デメリットがありますので、競合サロンの様子をリサーチした上で、自サロンが優位に立てるほうを選ぶとよいでしょう。

未経験者が脱毛サロンを成功させるための5つのポイント

脱毛サロンを成功させるためのポイントは、以下の5つです。未経験からサロン開業を目指している人は必見です！

初期投資よりもランニングコストを重視する

未経験からの脱毛サロン開業を目指す方にとって、業務用脱毛機の購入費は重いコストです。しかし、初期投資を極端に減らすのはNG。安い脱毛機は効果が出にくかったり、サポートが手厚くないといったリスクがあります。また安い脱毛機は維持費が非常に高額になることもあるのです。

高い脱毛効果に期待ができる業務用脱毛機を選ぶ

脱毛機のスペックはさまざまです。パワーが強く、高い脱毛効果に期待できる業務用脱毛機を選び、サロン経営を波に乗せましょう。

本体価格が安い業務用脱毛機は、機能が限定されたりパワー不足で脱毛効果がなかなか実感できなかったりと、デメリットもあります。脱毛サロンに通うお客の、一番の目的は「脱毛」。ムダ毛の悩みを解消できる脱毛機を吟味し、経営者が自信を持って施術を提供できることが、サロンを成功させるための大きなポイントとなります。

顧客満足度アップを意識する

顧客満足度が高い脱毛サロンは、リピート率が上がり、口コミからの新規集客にも期待ができます。

顧客満足度を向上させるポイントは、以下の6つです。

わかりやすい料金設定

予約の取りやすさ

痛みやストレスのなさ

脱毛完了までの期間

接客やサービス

脱毛効果

すべてがパーフェクトな脱毛サロン経営は難しいですが、ターゲットとする客層に合わせ、大事なポイントだけは押さえておくようにしましょう。

集客はSNSやポータルサイトなど複数のチャネルを活用する

脱毛サロン開業後の宣伝媒体は複数用意しておきましょう。InstagramやTwitterなどのSNSは無料で運用できます。サロン名のアカウントを取得し、こまめに投稿して名前を広めましょう。SNSアカウントの運用はこまめな投稿がポイント。毎日欠かさず投稿しておきましょう。Instagramは脱毛に関するハッシュタグと一緒に投稿すると、多くのユーザーの目に触れるようになります。ホットペッパーBEAUTYをはじめとしたポータルサイトへの登録は、集客には期待できますが、利用するには掲載料金が発生します。ただし、中には無料のポータルサイトもありますので、費用が気になる方は無料のポータルサイトを活用するとよいですよ。

目先の売り上げより息の長い経営が大事

脱毛サロンの経営は、単価を上げて売り上げを伸ばすより、通いやすい料金設定でリピーターを増やすのがおすすめです。

目先の利益にとらわれて、顧客1人あたりの価格を上げてしまうと、客離れが起きるリスクが発生します。無理のない価格のほうが、長い目で見ると利益になる可能性が高いのです。

エステ脱毛を始める人は、サロンを決めて脱毛完了まで通い続けたいと考えるもの。料金はもちろんのこと、通いやすい脱毛サロンを作り上げて地域に密着したサービスをおこなっていきましょう。

まとめ

未経験者が脱毛サロンを開業する方法や、注意点をお伝えしました。美容業界のさまざまなサービスの中で、もっとも始めやすいのが脱毛サロンです。脱毛サロンの開業を検討している方は、本記事を参考に第一歩を踏み出してみてくださいね。